ロバート・ジョンソンの名盤感想
ロバート・ジョンソンは生涯29曲しかレコーディングをしていない。
その全曲と別テイクを収めた完全版だ。
クリームのCrossroadsやストーンズのLove In Vainなどカバーされた曲は数知れず、「えっ!これもロバジョン」みたいな発見が満載である。
しかし初めてカントリーブルースを聞こうという人の最初に聞くCDとしては相当つらい。
なんてったって音源が古い、つまり音が悪い。
しかも、デルタ・ブルースとは個人の苦悩を叫ぶ音楽である。
ロバジョンはそれを忠実にファルセットを多用した甲高い声で実行している。だからデルタ・ブルースの神様なのだ(笑)
いろんなブルーズを聞いてやっと良さが分かる。 そんな難解さがあると思う。
エリック・クラプトンが衝撃を受けたロバート・ジョンソンのアルバムとはこれのこと。Vol.2と2枚合わせて録音された全29曲となる。
上記の「The Complete Recordings」が発売される以前はこのアルバムがロバート・ジョンソンを知るための唯一の音源であった。
Vol.2のジャケットのイラストは映画クロス・ロードの冒頭シーンのモデルになったレコーディング風景が描かれている。
このイラストは裏表紙まで続いて当時の様子がよくわかり、なかなか興味深い。
ジャケットに写真が使われていないのはロバート・ジョンソンの写真が発見される前にリリースされたレコードだからであろう。彼の写真は実は数枚しか残っていない。
シンコーミュージックのTAB譜付のスコア。
ロバート・ジョンソンの難解な奏法に挑戦したい方はどうぞ。
ロバートジョンソンのギタースタイルを徹底解剖した教則ビデオ。
現在はDVD化され再発されています。
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