American Folk Blues Festival Vol.3(DVD)
1960年代後半にアメリカのブルースマンたちがヨーロッパで行ったツアー。
「アメリカン・フォーク・ブルース・フェスティバル」のDVD化第3弾。
毎回このシリーズにはとんでもない見所があるが、今回はなんといっても「ハウンド・ドッグ・テイラーとリトル・ウォルター」のセッションだろう。とにかく熱い演奏で有名な二人のガチンコ勝負だ。他にもスキップ・ジェイムスやブッカ・ホワイト、サン・ハウスとデルタ・ブルースの超有名人が続くところもカントリー・ブルース・ファンとしてはたまらない。
Vol.2のラストの続きだろうか?1曲目はビッグ・ママ・ソーントンから始まる。ギターにバディー・ガイ、ピアノにエディー・ボイドを引き連れて、エルビスのカバーで知られる「ハウンド・ドッグ」を熱唱。マイナー・ブルースなアレンジが新鮮。
若き日のバディー・ガイ。ひっくり返ったようなシャウトとオーバーな表情。この頃から濃厚だったのね(笑)
この人の名前を聞くのは正直初めてだ。ワンコードで淡々と歌っているが、ギターとハーモニカ、右足はバスドラ、左足はハイハットとやってることはすごい!
無名のブルースマンでも見所があるのが嬉しいですね。
さて、ジャンプの大御所ジョー・ターナーの登場だ。
巨漢に目が行きがちだが、バックでギターを弾いているのは、なんとオーティス・ラッシュ!!
ココからはカントリーブルースが続く。
まずはスキップ・ジェイムスの2曲。この人の映像って珍しいんじゃないか?
音だけではわからなかったが、オープン・マイナー・チューニングって指一本でメジャ・ーコードも押さえられるんだ!こういうのが百聞は一見に・・・ってやつですね。勉強になります。
大御所ブッカ・ホワイトこの人の映像は何度か見たが、いつ見てもやかましい程のギターの迫力。
ブッカ・ホワイトにサン・ハウスが続く。この二人は比較的映像が残っているほうでしょう。どちらもリゾネーターでスライドと典型的なデルタ・スタイル。心はミシシッピ♪
さて今回の超目玉!!!
6本指のギタリスト”ハウンド・ドッグ・テイラー”と、顔面傷だらけ”リトル・ウォルター”の夢の共演だ!こんなセッションが実現していたなんて。。。
スライドが咆え、ハープが踊る。嗚呼なんと贅沢な光景だろう!
ウィリー・ディクソンの秘蔵っ子と言われた女性シンガー「ココ・テイラー」。やっぱりバックのウォルターに目が行ってしまう(笑)
Vol.1、2に続き今回も登場1967年の撮影。ブラウニー・マギーの髪が伸びてる。禿げてたんじゃないのね(笑)
この女性も良く知らないが、バックがまたまた超豪華!ギターにTボーン・ウォーカー、ベースにウィリー・ディクソン、ハーモニカはサニーテリー。今回もラストを飾るにふさわしい面々だ。
Vol.1に続いて登場のアール・フッカー。
今回も残念ながらトレードマークのダブルネックのSGは見れなかった。
しかし上手いなあ。もっと有名であっても良いのに。
さて、もう一つのボーナストラックはマディー・ウォーターズ。
映像そのものは珍しくないが、今回バックでハープを吹いているポール・オシャーが注目。
白人ですごい美少年だが、Got My Mojo Workingでのハープは往年のリトル・ウォルターに迫る迫力!
どういう経歴の人なんだろう?
(*メールで情報をいただきました。1950年シカゴ生まれで67~69年にマディー・バンドに在籍していたそうです。1968年の映像ですから、当時18歳ということになります。びっくり!!貴重な情報ありがとうございました。)
American Folk Blues Festival 1962-1969 Vol.3