何度でもやり直せる大人のギター教室
ギターに挫折した人、挫折しそうな人の原因を探り出しアドバイスしましょうという趣旨の指南書。
僕もギターを始めた当初、何冊となく教則本の類を買いましたが、一番印象に残っているのは順序良く練習曲を習得していくようなタイプではなく、ギターの豆知識を詰め込んだ雑学本のようなものでした。
くじけずに一定レベルまで到達するには、根気よく技術の習得するだけでなく、時には上手に困難を避けて通ることも必要です。
そういう逃げ道を教わることって挫折せず長く続けていく上で大切なことなのですよね。
当書では、まず問診チャートで「何につまづいているか」をあぶりだし、それに対するアドバイスを提示する形式をとっています。
実際問診チャートを辿ってみると、かなり基本的な悩みを想定している模様。
ケース:「すぐに指が痛くなる/疲れる」
に対するアドバイス。
無理は禁物!痛かったら休めば良い。
いや。。たしかにそうなんだけどw
解説を読むと、このアドバイスを提示した理由に納得するわけですが、ちょっと当たり前すぎる答えですよね。
もちろん、こんな答えばかりでなく
「ちゃんとチューニングしたのにコードがキレイにならない」
→「オクターブ・チューニングを行うべし」
など、初心者が覚えておくべき知識も網羅されていますが、もう少し「目から鱗」的なモノを集められれば充実した名著になったのではと感じました。
もう一点、エレキ、アコギどちらにも対応できる内容になっていますが、むしろ「アコギ編」「エレキ編」と2冊に分けたほうが良かったかも。
どちらかと言うとエレキギターよりな内容になっているのでアコギの人には関係ない話も多いです。
企画はとても面白いんだけど、ちょっとだけ惜しい内容です。
そういえばタイトルになっている「大人」って何歳くらいのことを指しているんだろうと考えたのですが、著者は僕より年下orz
ひょっとして僕が大人過ぎたのか?