小さなギター(ミニギター、パーラーギター)の選び方
通常より一回り小さく、手の小さな女性や子供用としてもピッタリのミニギター。比較的価格も手頃で手に取りやすいのが魅力ですが、購入の際気をつけなければいけないポイントがいくつかあります。
ミニギターの利点
ミニギターの利点は、何と言ってもそのサイズ感です。
持ち運びにも便利で置き場所に困らず、いつでもすぐに手に取れる。弾こうが弾くまいがギターを抱いていないと落ち着かないというジャンキーなギタリストには、気楽に手に取れるという点がやはり最高の魅力ですね。
僕は小さいギターが大好きで、現在ミニギターはギグパッカーとパーラーギターのノクターンの2台を所有しています。
ボディーが小さいと部屋に置いても邪魔にならない、というのはもちろんですが、
- 弦のテンションが低くフレット間隔が狭くなるので、手が小さくても弾きやすい。
- 持ち運びに便利で、宴会やバーベキューの席に持ち込んでスターになれる
なんてメリットもミニギターならではです。
ミニギターの大きさ
小さければ何でもいいかというと難しいところで、ボディーが小さくなればなるほど音が小さく低音が弱くなります。
一口にミニギターといっても、サイズ(弦長)の主流は580mmと540mmの2つがあります。(フルサイズのギターの弦長は650mm前後)
弦長580mm前後のものは、ボディーサイズがしっかりしているため音も大きく、持ったときの安定感もあります。ピックアップつきならエレアコとして十分実用に耐えます。
弦長540mm前後のものは、ミニギターらしいミニギターで、ウクレレを2回り大きくしたくらいのボディーサイズになります。
トラベルギターと呼ばれるように持ち運びにも便利です。
ミニギターのチューニング
フルサイズのギターとミニギターで使う弦に違いはありませんが、サイズによりチューニングが異なる場合があります。
弦長580mm前後のものはフルサイズのギターと同じチューニングです。弦のテンションはやや低めになりますが、違和感を感じるほどではありません。
弦長540mm前後のものは、弦のゲージにもよりますがチューニングを4度高め(もしくは長3度)にするのが一般的です。
(4度上の場合:6弦から「A-D-G-C-E-A」。5フレットにカポタストをしたのと同じ音)
参考 :ギタレレのチューニング(オンライン・ギターチューナー)
このサイズのミニギターでは、ボディーが小さい分少しポコポコした感じの音になります。 「ポコポコした音」といっても決して悪い音というわけではありません。押尾コータロー氏は「カノン(2ndアルバム:Dramatic)」という曲の中で、TACOMAのP1(パプース)というミニギターを使っておられます。ミニギターの音の特長を上手く使った好例ですね。
パーラーギターとは
パーラーギターとは「数人を相手に弾くくらいの小さめのギター」を言います。
パーラーの本来の意味は「小規模な人の集まり」です。
特に大きさに決まりも無いようですが、あまり小さ過ぎるものは「パーラーギター」とは呼ばないみたいですね。
トラベルギターとしては少しボディサイズが大きいですが、音量は控えめで家での練習にはちょうどよいです。
また手の小さな女性や、子供さんの初めてのギターの選択肢としてもおすすめできます。
マーチン社の0-16NYなどのボディが細くくびれた「ニューヨーカータイプ」が代表的な形です