シカゴブルース
「ミシシッピからシカゴまで」といえばブルースを語る際の常套句ですが、実際シカゴブルースは他の地域以上にミシシッピ・デルタ・ブルースと深く結びついていました。
再びデルタの魂を吹き込む
1940年代前半、多くの黒人たち同様デルタのブルースマンたちがシカゴへ移住してきました。
当時のマックスウエルズ・ストリートはストリート・ミュージシャンであふれかえり、その中から後のシカゴブルースの屋台骨を支える素晴らしいブルースマンが数多く発掘されました。
シカゴ・ブルースの父
シカゴブルースの基礎を築き上げた「マディー・ウォーターズ (Muddy Waters)」も1943年ミシシッピからシカゴへ移住した一人です。
彼は最初典型的なデルタの弾語りスタイルでしたが、当時流行していたシティーブルースのバンドスタイルとデルタ・スタイルを融合することで、一種の泥臭さの有るシカゴ・ブルース・スタイルを確立してゆきました。
マディーのバンドからは、オーティス・スパン (Otis Spann)、リトル・ウォルター (Little Walter)、ジミー・ロジャース (Jimmy Rogers)、ジェイムス・コットン (James Cotton)など多くの有名ブルースマンが巣立ち、彼は「シカゴ・ブルースの父」と呼ばれるようになりました。
1940年代後半から一気に広がったシカゴ・スタイルは1956年B.B.キング (B.B.King)の影響を受けたオーティス・ラッシュ (Otis Rush)のデビューによりモダンブルースとの統合を果たしブルースの代名詞となってゆきました。
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