ディミニッシュと裏コード
ジャズのコード進行の特長はなめらかさにあります。ディミニッシュと裏コードを使ってさらに装飾してみましょう。
ディミニッシュを使ってみよう
ディミニッシュは使い方のよく分からん代表(笑)みたいなコードですが,
ジャズ・ブルースでは、6小節目にIV♯dimを入れるパターンが多いです。
理論的には、IV7+♭9(root omit)の転回形という解釈ですが(例:F7の♭9の音はF♯)
単純に慣例として覚えておきましょう。
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パッション・ディミニッシュ
ブルースではこういう使い方(図6_3_3)はしないかも知れませんが・・・
経過和音として使うパターンもあります。(一般的な曲ではこちらの使い方が多いと思う)
下図は6小節目のF7を代理コードのDm7に置き換えてD♯dimをEm7への経過和音として使った例です。
音を聞いてみる
ルート音が半音進行になって滑らかな進行になります。このような使い方を「パッション・ディミニッシュ」といいます。
裏コード
「裏コード」とはなんとも怪しい言い回しですが・・
V7の代理コードであるII♭7のことです。
ドミナント7の特徴は3度と7度の音(G7の場合はシとファ)がトライ・トーン(全三音)の関係になって、その不安定さを解決するためにトニックへ進行するという機能なのですが、このトライ・トーンと同じ音を持つコードは代理として使えるわけです。D♭7(レ♭、ファ、ラ♭、シ)はG7と同じシとファの音を持っていてG7の裏コードになります。
IIm7-V7のV7の代りに裏コードのII♭7をはさむとIIm7-II♭7-I7となってベース音が下りの半音進行になります。
V7-Iと機能的には同じなのですが、よりメローな感じになります。
難しい説明はこれくらいにして、音を聞いてみましょう。
これでジャズブルースの一般的なコード進行が完成しました。