URC
URC(アングラ・レコード・クラブ)
学生運動が絶頂期に入り、メッセージソング、反戦フォークなど過激さを増したフォークへの自主規制が厳しくなる中、1969年大手レコード会社の規制にとらわれず、自由な音楽製作をしようと始められた会員制レコード配布システムがURCであった。
いわゆる現在のインディーズのはしりといえる。
高石ともや事務所に集まった関西のフォークシンガーはアングラ・フォークを中心に次々と過激な名作をリリースしていく。
所属していたアーティストは高石ともや、岡林信康、高田渡、五つの赤い風船、遠藤賢治、早川義男、加川良、三上寛、ら関西系のフォークシンガーから初の日本語ロックを歌ったといわれる「はっぴいえんど」にまで、メジャーでは取り上げられなかった良質な音楽をリリースし一時代を築くが、「フォークは金になる」と分かったとたん、大手のレコード会社に人気の出たアーティストが次々に引き抜かれ、力を失ってしまう。
1974年には同じくフォーク系のエレックレコードと合併、そのエレック・レコードも76年に倒産し幕を閉じる。
現在その版権は東芝EMIからエイベックスイオに受け継がれ再発され続けているが、まだまだ未発表の貴重な録音が残っているという噂だ。