ブルースとペンタトニックスケール
さあ、その1で覚えた6弦トニックのポジションをグーンと広げてみましょう。普通は汎用性の高いキーAで説明するんですが、あえてフィンガーピッキングで弾き易いキーEを使って説明します。
良く使うポジション
図2-1を見て下さい。
a~eの5つのポジションが有りますが、この中でも特に重要なのが6弦にトニック(1の音)が有るaと5弦にトニックがあるdです。他のポジションはaとdを拡張していると言っても過言ではないと思います。
しかし、丸印が多すぎてとても覚えられないなあ、という感じですね。
ブルーススケールでは♭5まで含めるとオクターブ12音中10音が使えるわけですから無理も有りません。(経過音を含めると12音すべて使います。)
ペンタトニックスケール
そこで、登場するのがロックギターではお馴染みのマイナーペンタトニックスケール(図2-2)。
ペンタとはギリシャ語で5を指します。(ペンタクルスとか、ペンタゴンとか)つまり5音階のことです。
民族音楽では5音階が良く使われます。日本音階もそうですし、沖縄音階もそうですね。
ペンタトニックスケールでは重要な音だけ抜き出してありますので「適当に押さえてもなんとかなる」という便利なスケールです。
ただし、省略している音が多い分、チョーキングを使わないとブルース的には味のないフレーズしか出来ません。
マイナーペンタトニックをしっかり覚えてから徐々にブルーススケールに広げていくのがアドリブへの早道のように思います。
マイナーペンタ+メイジャーペンタ=ブルーススケール
補足になりますが。
勘のいい方ならお気づきかもしれませんが、「なぜメイジャーキーなのに”マイナーペンタ”なのか?」
ブルーススケールに含まれる音は「マイナーペンタ+メイジャーペンタ」に分解することができます。
重要なブルーノート(♭3と♭7)はどちらもマイナーペンタに含まれるので簡易的にマイナーペンタを採用しているだけです。
もちろん、メイジャーペンタのポジションで弾いても良いわけですが、メイジャーペンタにはブルーノートは含まれませんので注意が必要です。
逆にマイナーペンタに含まれない「2度(9度)」「長3度」「6度」もブルースを弾く上で無視できない音であることを忘れないでください。
練習曲
ハイポジションまでしっかり使った、フィンガーピッキングの練習です。どのポジションを使っているのか、意識しながら弾いてみよう!